2012年4月9日月曜日

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Section-9


攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Section-9



を読みました。

これは

「個別の十一人事件」(『2nd GIG』)と「傀儡廻事件」(『S.S.S.』)の狭間を埋める6本のオリジナルストーリー。

です。
上記のように

狭間を埋める

と宣伝されていましたが
それぞれの事件をつなぐような話ではなく
9課の日常を描いた作品でした。

プロトの話以外は新人隊員視点の話であり
9課のオリジナルメンバーもあまり登場しません。
S.A.C.シリーズファンの方が変に期待して読むと
ありゃ
っとなるかもしれませんが、
この作品のように
メインの作品があってその上での別媒体でのサイドストーリーもの
みたいなものが好きな私はそれなりに楽しめました。

個人的には巻末の神山監督のインタビューが好きでした。
下手したら本編よりも。

S.A.C.シリーズでは「笑い男」のアオイ、「ハブ電脳」のクゼ、をキャラクターとして登場させたが
「おそらく、そういう存在は(現実には)出てこない」ということを描きたかった。

という趣旨(ちょっと違うかも)の発言が印象的でした。
アオイも「笑い男」オリジナルではなく意図せずヒーローに
クゼも偶然ヒーローになった部分がある。
どちらもネットから。
そして敵として描かれる合田一人は
ネットもヒーローも自らがプロデュースしようとする存在。
こういう描き方をしたこのに納得がいきました。

神山監督はネットのよさを
隠れている天才を発掘できること
よりも
集合知によって自然と良い方向に流れること
として捉えたい、もしくはそうなってほしいと考えているのかもしれません。
と勝手に思いました。

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