2012年1月24日火曜日

よつばと!

マンガ
『よつばと!』
を読みました。

以前からかねがね評判は聞いていましたが
ちゃんと読んだのは初めて。
とても素晴らしい作品だと思いました。
素敵な世界です。

作品そのものも素晴らしいのですが
本の帯のコピーも素晴らしいと思いました。




いつでも今日が、
いちばん楽しい日。


ただ、
ここにいるだけの
しあわせ。


どこかで見た、
どこにもない場所へ。


いつかおとなになるこども。
と、かつてこどもだったおとな。
かわらないまいにち。


おわらない夏のおわり。


今日も世界は
ひろがっていく。


こどもが走れば、
おとなも走る。


平日、
休日、
祭日、
毎日。


変わっていく季節、
変わらない毎日。


毎日という宝物を、
今日もあける。


世界は
見つけられるのを
待っている。




うーん。
いいですね。
日々、生活しているといろいろなことがありますが
日々のディテールを大事にしていきたいな
と思いました。

2012年1月22日日曜日

果しなき流れの果に

小松左京『果しなき流れの果に』
という小説を読みました。



たまたま何かのきっかけでこのページにたどり着き
たまたまその日に寄った中古書店で出会い購入しました。
小松左京を読む 東浩紀さんが選ぶ本


章が終わるごとに時空を飛び越えていたりして
ややパニックになりましたがすごく引き込まれる世界でした。

また人間の進化だったり、上部構造というか上位概念
そういった発想がすごく面白いと思いました。

とくにSFマニアではないので分からないのですが
1965年の時点でもうすでにここまで書かれていたということに驚きました。
僕が今まで読んだり観たりして驚いてきたSF作品は一体なんだったんだ
と思ってしまいます。
(それはそれでそれぞれ魅力はあるとは思ってますよもちろん)

SF作品では
時間を飛び越える
ということはよくあると思うのですが
この作品では
時という概念すら超えた世界も描いています。
「時間の立体座標」という概念がでてきた時には理解できず脳が沸騰しそうでした。

一次元的な時間の解釈がいわゆる時の流れ(これは分かります
二次元的な時間の解釈がパラレルワールド(これもなんとか分かります
そして三次元的な時間の解釈。(???

どういうことなのでしょうか?


以前、伊藤計劃『ハーモニー』を読んだ時にもちらっと考えましたが
人間はいずれ「個を失う」というのはSFの定番なのでしょうか。
(ちなみに僕がこの考え方に出会ったのは『攻殻機動隊』だと思います)
「肉体の消失」もしくは「個の消失」
この作品ではどちらも存在し、そして対立構造ではありませんでした。


●以下まとまってない独り言メモ

 果たして個が薄くなった社会では誰が世界を認識するのでしょう?
 認識ってやはり個がするものだと思います。
 ゆえにひとりひとりに世界がある。
 しかし個がなかったら限りなく客観となります。
 でもそれって認識する必要なくてただそこに世界があるだけ
 それってつまりはないのと同じでは?

●メモ終了



小松左京氏の作品を今回初めて読みました。
非常に魅力を感じたので他の作品もこれから読んでみる予定です。
しかしながらどうして亡くなってからその方の魅力に気がついたりするんでしょう。
非常にもったいない。

2012年1月8日日曜日

『東のエデン』を振り返って

一昨日、昨日とニコニコ生放送でアニメ『東のエデン』
が放送されていました。
作品は当時ほぼリアルタイムで観ていたため
ニコ生では観なかったのですが
あらためておもしろい作品だったな
と思ったので考えを書き出してみることにしました。



作品自体というか
ストーリー構成自体にはやや不満に思うところもあるのですが
(特にラストを映画二本にするっていう方法はどうかと思います)
ただこの作品は
その時代にその世代の主人公たちがこうした行動を起こした
という事実を
作品としてそのタイミングで作ったことにすごく意義がある思っています。
(指示語ばかりですみません)

僕は彼ら主人公たちと同じいわゆる「ゆとり世代」
案の定就職氷河期と直面しています(僕の場合は自己責任ですが)

神山監督もどこかで言っていましたが
「今の若い人たちは昔の若い世代よりも存在感を示すことができない」
「何か一矢報いるような方法を示したかった」



2012年の新成人は122万人・過去最少値

例えば人数からもそうです。
民主主義社会では数は力です。
僕らの世代は上の世代に絶対に勝つことはできない。
歳をとった人間たちが権力や富を持つというのは必然的なことです。
しかしながら今の若い世代は
上の世代が作った様々な意味の負債までも背負いこむことになっている。
僕らの世代までもが先送りにすることは不可能だと思われます。
「先に可能性・富を食いつぶされた」
みたいなことを思っている人間も少なくないはず。
(「甘ったれんなゆとり!」にもまた共感することも多いですけども)

そこでこの主人公たちが
自分たちで「新たな価値」を生み出し
大人たちにある意味で一矢報いようとするのですが…

そこの部分にはすごく感化されましたし
どこか「俺も一矢報いてやりたい」
と思わされたのでした。

さらにこの作品の面白いところは
「上の世代ふざけんなー!」
「あがりを決め込んだオッサンたちに蹴りをいれろー!」
だけではなく
上の世代の人間の主張がキチンと盛り込まれています。

終盤のMr.Outsideのセリフ

「私たちの世代だって右も左も分からない中でがむしゃらにがんばってきた。
しかし世界は変わった。
今になってそれが間違いだと言うのは酷ではないか」


というようなことを言います。
これもまたひとつの事実であると思うのです。
誰もこういった世の中にしたいと思ってきたわけではありません。

きっとこの作品を作ってる時
監督含めスタッフの方々は日本はどうすればいいのか本気で考えたはず。
そして視聴者もこのフィクションを通して
どうすればいいんだろう
と本気で世の中を考えたはずです。
そういった意味で『東のエデン』は素晴らしいと思っている次第です。


~~~~以下しばらく蛇足~~~~

ただ少しひねくれた考え方すれば
この作品を作ったのが
神山監督をはじめとしたおじさん世代
(本格的に失礼ですね。ごめんなさい!大好きなんですよ本当は!)
そして放送させたのはテレビという旧メディア
だということ
多分世間からみたらすごく若い世代だと思うのですが
僕らの世代からすると上の世代であることは事実です。
そしてテレビというのは僕らにとってはもう古いメディア。
ある意味上の世代に「お膳立て」をしてもらったような印象があります。

ここまで望むのはとんでもない贅沢かもしれませんが
この作品自体が僕らの世代によって作られ
現実にある意味で「大人」たちに一矢報いる存在であったなら
めちゃめちゃ面白い現象だったんじゃないかな
と空想してしまいます。


ただ僕らの世代にこの作品は作れなかったと思います
上記のMr.Outsideの話もそうですし
作品で描かれる「大人」と「子ども」
の間の世代である神山監督らだったからこそ作れた作品なのではないでしょうか。

なんだか何を言ってるかわからなくなってしまいました笑。

~~~~蛇足終了~~~~




日本の未来は「明るい」20%以下 マクロミル『2012年新成人に関する意識調査』で

「自分たちの世代が日本を変えてゆきたいと思うか」という質問では、「そう思う(25.2%)」「ややそう思う(51.4%)」を合わせて76.6%に上り、昨年の同調査と比較すると8ポイント上昇しています。

上記のニュースにあるように
日本の未来は明るくない
と考えつつも
自分たちで変えていきたい
と考えている若い人々
「迂闊な月曜日」ではなく「東日本大震災」を経験した上でこう考える彼らひとりひとりに100億円を配ることは不可能でも
何かしらの力を与えられる社会であって欲しいと思います。

2012年1月3日火曜日

2011年 観た映画

『ビン・ラディンを探せ』
『クローバーフィールド』
『アメリカン・グラフィティ』
『トーク・トゥ・ハー』
『ウォール街』
『PATLABOR THE MOVIE』
『PATLABOR 2 THE MOVIE』
『人狼』
『告白』
『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』

『ライフ・イズ・ビューティフル』
『スラムドッグ・ミリオネア』
『バタフライ・エフェクト』
『レスラー』
『荒野の1ドル銀貨』
『攻殻機動隊S.A.C Solid State Society 3D』
『エレファント・マン』
『ミッドナイトエクスプレス』
『その男、凶棒に突き』
『亀虫』

『バーディ』
『ガタカ』
『リベリオン』
『未来世紀ブラジル』
『グッドフェローズ』
『かいじゅうたちのいるところ』
『第9地区』
『鉄男』
『ロジャー&ミー』
『Love Letter』

『Kick Ass』
『星を追う子ども』
『ロスト・イン・トランスレーション』
『老人Z』
『アヴァロン』
『MEMORIES』
『父親たちの星条旗』
『硫黄島からの手紙』
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』
『借りぐらしのアリエッティ』

『ノッキンオン・ヘブンズドア』
『時をかける少女』
『ワンダフルライフ』
『REDLINE』
『カプリコンⅠ』
『精神』
『ノウイング』
『フルメタル・ジャケット』
『ソーシャル・ネットワーク』
『ゆれる』

『ひまわり』
『コクリコ坂から』
『キャピタリズム~マネーは踊る~』
『ラースと、その彼女』
『2001年宇宙の旅』
『マルドゥック・スクランブル 圧縮』
『落下の王国』
『ファイト・クラブ』
『独裁者』
『バベル』

『イージーライダー』
『野獣死すべし』
『BLOOD THE LAST VAMPIRE』
『スチームボーイ』
『人間の証明』
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』
『マインド・ゲーム』
『Genius Party』
『幸せのちから』
『劇場版けいおん!』

『ブラウン・バニー』
『セブン』
『レクイエム・フォー・ドリーム』
『アジャストメント』
『ブラック・スワン』
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
『都会のアリス』
『ぐるりのこと。』
『シャッターアイランド』
『Genius Party Beyond』