2012年12月2日日曜日

VHS


140字以上の文章をしばらくぶりに書いてみようかと思いまして
筆を執り、もといキーボードをぱちぱちしました。
いけませんね。

先日TSUTAYAで
『パルムの樹』
『スプリガン』
『天使のたまご』
という3本のアニメ映画を借りてきました。

どれもVHS(ビデオテープ)です。

私の部屋にはテレビがないため
たいてい映画はDVDをレンタルしPCで観ています。
それゆえVHSは観ることができませんでした。
最近PCとビデオデッキをつなぐ機械を購入したので
以前から観たかった上記の作品を借りてきました。

どの作品も
ちょーおもしろかった!!!
というほどではありませんが
それなりに「観てよかったな。」と思えるだけの魅力のある作品でした。

そこでふと思いました。
VHSを観れる環境が急速になくなっていく中で
この先あと何人の人がこの作品を観るのだろうか、と。

どの作品も販売用にはDVDもしくはBD化しています。
しかしレンタル用のDVDが作られることはないようです。
観たこともない作品を購入する人はあまり多くないと思います。
そしてTSUTAYAなどのレンタルショップでも
スペースの関係などでどんどんVHSは消えています。
そうなるとこの作品を観る人は今後数えられるくらいしかいないのでは。

技術の進歩、メディアの刷新を否定する気はありません。
私も比較的新しいもの好きですし、観れる環境ないのにBDを持ってる作品もあるくらいです。
しかしながらメディアの変化とともに
それなりに価値のあるコンテンツが消えていってしまうのはもったいないと思います。
音楽や映画に影響されて人生変わってしまう人がいることを考え
すこし考えを飛躍させると、これは社会の損失では。

いいコンテンツ≒多くの人に愛されてるコンテンツは大抵の場合時代を超えて残ります。
しかし、その影でさほど人の目に触れられなかったコンテンツ
多くの人には愛させれなかったけども誰かの人生を変える可能性のあるコンテンツ
は消えていっているんだな
と感じました。

とはいえ私個人でできることなんてほぼありません。
お金を出せるわけでもないし
こんな作品があるんだぜ!
と世に訴えかけたとしても効果はほぼないです。
なのでせめて物好きのひとりとして
少し意識してこういった消えゆく作品に触れていきたいな
と思った日でした。

近日中に
『雲のように風のように』
『アリーテ姫』
を見る予定です。
楽しみ。



2012年8月22日水曜日

そういえばMacを買いました。


ちょっと前はWindows Vistaのデスクトップを整理したりしていましたが
7月の初頭にMacBook Proを購入しました。

今年に発売になったモデルで一番リーズナブルなものです。

簡単なスペック
 モニタ:13.3インチ 1,280 x 800
 CPU:Intel Core i5 2.5GHz
 メモリ:4GB
   HDD:500GB

定価は¥10800でしたが学割などを利用し9万円ちょっとで購入できました。

買う前には13インチのMacBook Airとどちらにしようかとても迷いました。
MacBook Airは
・なんといっても薄い・軽い
・SSDなので立ち上がりが早い
・モニタの解像度が1,440×900

しかし
・ドライブない
(まだCDから逃れられずにいますし、DVDで映画をよく観ます)
・容量足りない
(音楽データだけで100G以上あります。仮にairでSSDを512Gにするとお値段が大変なことに)
・FireWireがない
(少しだけHDVカメラの映像を編集したい)

などの理由から結局MacBook Proにしました。
 (それにしてもなぜ13インチのMacBook Proのほうがモニタの解像度が低いのでしょう
 Proなのに…。
 MacBook Pro Retinaディスプレイモデルが出たことから考えると
 このへんは変わっていきそうな気がします。)


使ってみて重かったらメモリだけ自分で追加しよう
と思ってましたが今のところまったく問題なし。
むしろ以前使っていたWindowsよりもあらゆる動作が軽く非常に快適です。

感動したのが音の静かさ
前のPCを使ってるときは
もちろんファンの音がすることは認識していましたが
特に気になることはありませんでした。
しかしMacBook Proの音の静かさには驚愕
電源が入ってるのかどうか分からないほどです。
むしろデスクから少し離れたところにある扇風機の音のほうが気になるくらいです。
そして再び前のPCを起動して驚き
こんなにうるさかったのか…。

このMacBook Proを購入した日は
いろいろと設定の移行などでいろいろと時間かかるかも
と思い一日空けておいたのですが
なんやかんやで一時間ちょっと。
Chrome、Saezuri、Skype、VLC、Evernote、Dropbox
など以前から使っていた環境を簡単に再現することができました。
Chromeなんてインストールしてパスワードを入力すれば
いつもの環境を構築できます。
クラウドって本当に便利ですね…。
唯一時間がかかったのは100GBちょっとの容量のあるiTunesのデータの移行でしょうか。
何か文字化けとかファイルが行方不明とか起きるかな
と覚悟していたのですが全く問題なく移行できました。


使ってる感想ですが
ハードとソフトが一体化してる感覚といいますか
うまくは説明できませんが
とても使ってて気持ちがいいです。
トラックパッドが優秀なのでマウスも要りませんし
調べなくてもいじっていけばなんとなく操作は分かります。
Windowsのときはなんとなく
何はどこにあってどういう風になってるか
と細かいことが気になってましたが
Macになってからは
いい意味で
使えりゃいーや
という気にさせられます。
これ意外と大事かもしれません。

PC本体でやることよりもWeb上でやることが増えてきたりしてて
Macを選ぶことのハードルが著しく下がった時代になったのかなあ
と思いました。

2012年8月15日水曜日

おおかみこどもの雨と雪


『おおかみこどもの雨と雪』

という作品を少し前に観に行きました。


【以下ネタバレ注意】

細田守監督の作品『時をかける少女』、『サマーウォーズ』どちらも楽しめたので
今回は公開される前から予告編やHPを見て
読み取れる少しの情報から勝手にいろいろと想像を巡らし
きっとこれは家族の「別れ」の話なのではないか
と予測していました。

なぜ「別れ」の話だと思っていたのか

・子供がふたりいる
 きっと単純に
「おおかみこども」が人間の世界でいろいろと苦労して成長していくお話
であれば、こどもはひとりでいいと思うのです。
しかしふたり。
そして男女。
人間にもおおかみにもなれる存在がふたりいたら
やっぱりそれぞれ別の道に行くのかなあ、と。

・前作は「出会い」の話だった
前作の『サマーウォーズ』は解釈によっては
というか私にとっては
主人公が大家族と出会ってむにゃむにゃする話でした。
また家族をテーマにする以上
何かを変えてくるのでは?と予測、期待していました。


このへんの予測はだいたい正解でした。
ただ先に書いたように
おおかみこどもが人間社会で生きていく
そのなかでの葛藤のようなものをメインテーマとして描いていくのか
と思いきや
そうでもなかった、というか
いや、そうっちゃそうなんですが
それほどその部分に時間を割いていませんし
そこを中心に、そのテーマをより強調して描くのであればあのような映画にはならなかったように思います。

ある意味単純に
女の子であった花が母になっていくお話や
雪と雨が成長していくお話を
とても丁寧に描いてる作品でした。

だからこそいろいろと見えてくるものがあったように思います。
ただそれゆえにとっ散らかってるように感じたり
ちょっとよく分からない部分もあったのですが
(主に花の最後ほうの心情の変化の根拠など)
しかしながら
素晴らしい演出や
何もかもをありのままで肯定してしまうような描き方で
観終わったときにはずいぶんとすっきりした気分で劇場をあとにすることができました。
お金を払って映画館で観る価値を感じる映画でした。

この作品ネット上ではいろんな方がいろんな見方をしていて面白いなあと思います。
きっと性別や世代、育った環境、子育ての経験、恋愛経験などで見方が変わってくるのかもしれません。
男性、20代前半、結婚歴なし、子育て経験なし、恋愛経験ごくわずかの私は
結構楽しめました。

こういう風な形で話題になる日本映画がもっと増えればいいのになあと思います。


2012年5月28日月曜日

デスクトップをシンプルに


いろいろと生活に一段落ついたので
気分転換にPCのデスクトップを整理しました。

私は5年前に購入したWindows VistaのノートPCをまだ使っています。


以前もデスクトップをキレイにしたいと思いMac風に

しかしこのあとエラーが多発したため元に戻し
デスクトップにアプリのショートカットやらフォルダが散らばった状態になっていました。

でもやはりデスクトップをスッキリさせたいと思い
再挑戦。
今回は特別なソフトなどを使わないことを決めて整理しました。


そして結果がこちら




今まであったアプリのショートカットは消去して
クイック起動というところにアプリを置きました。


(こんな便利な機能があったのですね…)


Windowsは汚い!
とよく言われますが
(「Windows デスクトップ 汚い」→ 約 628,000 件 (0.34 秒) )
本来はデスクトップには「ゴミ箱」だけ
もしくは「コンピュータ」「ゴミ箱」のみ表示されるようになっているそうです。
しかしながらメーカーが入れたアプリケーションのショートカットやら
ダウンロードしたソフトやらなんやらで汚れていくのだとか。

整理するためのフリーソフトなどいれなくてもちゃんと便利な機能が付いているのでした。

しかしこのPCがいつまで使えるのか不安です。
いざというときのためにお金を用意しなければ。

2012年5月2日水曜日

『モンスターズクラブ』を観て


映画『モンスターズクラブ』を公開初日に観てきました。




 現代社会に生きる人間は
 規則や規定のひもで縛られており、
 自分とはまったく関係のない人物によって
 運命を左右されてしまう。これは偶然ではない。
 産業テクノロジー・システムが
 機能するためには大きな組織によって、
 我々の生活が縛られるのは必須条件なのだ。
 社会による管理は、
 いつの間にか我々の思考回路にまで入り込み、
 社会の望むような行動をとりたいと
 我々があたかも自発的であるかのように
 感じるようになる。
 社会は自然の本能とはまったく違った行動を
 とるように人間を改造する。


 物質獲得に対する欲望は、
 完全に広告とマーケティング・テクニックの創造である。
 趣味やスポーツに目的意識を満足させる人々。
 強力な組織や巨大な運動に共感することによって
 権力への欲求を満足させる人々。
 出世街道をまっしぐらに進むというゲームを
 飽きもせず続けて一生を過ごす人々。
 労働者のほとんどは他人に雇われているだけで、
 人から指示を受けながら日々を費やす。
 自営業の人ですら
 制限された自治を手にしているだけだ。
 チャンスというのはシステムが与えてくれるものであり、
 規則と規制に添っている場合のみ利用できる。
 我々の生活は、他の人々によって
 なされた決定に依存しており、
 我々はこれらの決定した人々が誰なのかすら知らない。
 社会が機会を与えている限り、それは鎖が付いている。
 街は交通の流れと信号に従って動く以外
 どうしようもない。
 そして現代人は野生の衝動が欲求不満に陥り、
 自らを選ぶ者は年に約三万三千人にのぼる。
 一日に九十人、一時間に四人、十五分に一人が死を選んでいる。


 現代テクノロジーと自由を調和させる
 新しい社会という虫の良い計画などありえない。
 たとえ改革が試みられたとしても
 それがシステム崩壊につながると悟られた時点で、
 握りつぶされることになるだろう。
 社会は、その自然の本能とは
 まったく違った行動をとるように人間を改造する。
 思春期を迎えた人間が机に向かって
 膨大な時間を勉学に費やすのは、
 自然の摂理に反することだ。
 テクノロジーの進歩した社会では、
 個人の運命は常に当人の希望など
 ほとんど届かないところで決定される。
 システムはプロパガンダを用いて、
 人々が与えられた決定で満足に感じるように
 仕向けるという解決法を試みている。
 それは人類への屈辱にほかならない。
 そもそもシステムは、
 人間の需要を満たすことができない。
 むしろ人間の行動パターンを
 システムの需要にかなうように変革するのである。
 誰もが揃ってテクノロジーの需要を満たすべく
 奉仕していくのが当たり前のようにまかり通っている。
 システムの中に人間的な目的意識と自己決定権を
 少しでももたらそうとするのは、
 できの悪い冗談でしかない。
 我々が聞かされているのは
 権力を持つ者の戯れ言である。
 現代テクノロジーはそれ自体が
 ひとつの総合システムであって、
 細部がお互いに依存し合っている。
 テクノロジーの良い部分だけを残して、
 悪い部分を取り除くことはできない。 


 たったひとつの逃げ道は
 産業テクノロジー社会をまるごと放棄することだ。
 それが唯一の革命だ。
 食べてしまったケーキはとっておくことができない。
 悪臭にまみれた社会システムを放棄するのが
 最良の道である。




以上は『モンスターズクラブ』の主人公
垣内良一の声明文です。
なんだかいろいろと感じてしまうものがあります。

これはテオドア・カジンスキーの声明文
『Industrial Society and Its Future』
を元にしたものです。
英語版は以下で読めます。
【PDF注意】


『モンスターズクラブ』
を観る前
予告などを観ていたときに
上記のようなメッセージ
社会の矛盾を訴えるような映画
この映画そのものが社会へ送る爆弾
みたいな宣伝文句を観たのでそういう映画なのかな
と勝手に想像していましたが
私にはまったく違ったように感じられました。

爆弾というよりも
むしろ私にはこの映画から「救い」のようなものを感じました。

なかなかうまく感想を書けませんが
今観てよかったと思える映画でした。


2012年4月9日月曜日

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Section-9


攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Section-9



を読みました。

これは

「個別の十一人事件」(『2nd GIG』)と「傀儡廻事件」(『S.S.S.』)の狭間を埋める6本のオリジナルストーリー。

です。
上記のように

狭間を埋める

と宣伝されていましたが
それぞれの事件をつなぐような話ではなく
9課の日常を描いた作品でした。

プロトの話以外は新人隊員視点の話であり
9課のオリジナルメンバーもあまり登場しません。
S.A.C.シリーズファンの方が変に期待して読むと
ありゃ
っとなるかもしれませんが、
この作品のように
メインの作品があってその上での別媒体でのサイドストーリーもの
みたいなものが好きな私はそれなりに楽しめました。

個人的には巻末の神山監督のインタビューが好きでした。
下手したら本編よりも。

S.A.C.シリーズでは「笑い男」のアオイ、「ハブ電脳」のクゼ、をキャラクターとして登場させたが
「おそらく、そういう存在は(現実には)出てこない」ということを描きたかった。

という趣旨(ちょっと違うかも)の発言が印象的でした。
アオイも「笑い男」オリジナルではなく意図せずヒーローに
クゼも偶然ヒーローになった部分がある。
どちらもネットから。
そして敵として描かれる合田一人は
ネットもヒーローも自らがプロデュースしようとする存在。
こういう描き方をしたこのに納得がいきました。

神山監督はネットのよさを
隠れている天才を発掘できること
よりも
集合知によって自然と良い方向に流れること
として捉えたい、もしくはそうなってほしいと考えているのかもしれません。
と勝手に思いました。

2012年4月1日日曜日

iTunesを外付けHDDに移動


私の使ってるPCはやや古いノートで
内蔵のHDDは250GBしかありません。

しかしながら割りと音楽が好きなので
iTunesの音楽データだけで120GB以上あります。



今まではなんとか
他の動画、画像データなどを外付けHDDに移動し、やりくりしていたものの
先日とうとう内蔵HDDの空き15GBとなり
他の動作も緩慢になってきたので
思い切ってiTunesの移動に挑戦することにしました。

iTunesを外付けに移動する方法は
ググるといろいろ出てくるのですが
思ったよりも簡単でしたし
今後も同じようなことをする機会があると思ったので
記録として残すことにしました。



まずは外付けHDDをPCにつなぎ

スタートボタン→コンピュータ→ミュージック

と進んでいき

iTunes

とかかれたフォルダを発見

フォルダごと外付けHDDにコピーします。
(ちなみにOSはWindows Vistaです)

容量が多い方は時間がかかるのでごゆるりと。

コピーが完了したら

Shiftボタンを押しながらiTunesを起動します ←ここ重要!

すると

iTunesライブラリを選択

という画面が出てきます。

そうしましたら新しく移動した外付けHDDの中にある
iTunes」フォルダを開き
そこの「iTunes Library」というファイルを選択します。

これでおしまいです。

きちんとプレイリスト、再生回数、レートなどが今まで通り存在していることを確認したら
以前の内蔵HDDのiTunesフォルダは消してしまって大丈夫です。


結果
15GBしか空きがなかった内蔵HDDが
142GB空きました。


もっと早くやればよかったです。
(移動前の状態キャプチャするのを忘れました)

iTunesもいつも通りちゃんと動いています。

これでしばらくまだこのPCでやっていけそうです。

注意点としては
今後iTunesを起動するときは必ず
iTunesフォルダの入っている外付けHDDを繋いであることを確認しましょう。
外したままiTunesを起動するとエラーが起きてしまう(らしい)です。



iTunes移動方法まとめ

外付けHDDに「iTunes」フォルダごとコピー

Shift押しながらiTunesを起動

移動先の「iTunes」フォルダの中の
「iTunes Library」を選択し起動

動作確認

移動前の「iTunes」を削除

完了。

※事前にiTunesを統合しておく
※iTunesフォルダの入ったHDDをつながずにiTunesを起動するとエラーが発生

2012年2月27日月曜日

モンスターズクラブ

豊田利晃監督の新作
モンスターズクラブの予告編が正式に発表されました。



中学生のころに『青い春』を観て衝撃を受けて
そこからずっと豊田利晃ファンです。



豊田監督の映画はすべて観ていますが
未だに、どうして好きなのか、が上手く言葉にできません。
映像がただひたすらカッコイイってのもありますし
言葉にならない「痛さ」みたいなものを映像から感じるってのもあります。
しかしそれだけではないんです。
もう少しなにか、言葉にできない魅力があるような気がします。
何なのでしょう。

前作、映画界への復帰作である『蘇りの血』から3年。
今この時代のこのタイミングでこうした作品をつくった理由を
早く本編をみて確かめたいです。

照井さんの音楽も素敵です。

そしてこのHPのデザインもかっこいいですね。
ひたすら縦に長いってのもありです。


さらに今年もう一本映画の公開が決まってるようです。
藤原竜也、念願の豊田利晃作品に主演で松田龍平と共演!
ファンとして純粋にうれしいです。

2012年1月24日火曜日

よつばと!

マンガ
『よつばと!』
を読みました。

以前からかねがね評判は聞いていましたが
ちゃんと読んだのは初めて。
とても素晴らしい作品だと思いました。
素敵な世界です。

作品そのものも素晴らしいのですが
本の帯のコピーも素晴らしいと思いました。




いつでも今日が、
いちばん楽しい日。


ただ、
ここにいるだけの
しあわせ。


どこかで見た、
どこにもない場所へ。


いつかおとなになるこども。
と、かつてこどもだったおとな。
かわらないまいにち。


おわらない夏のおわり。


今日も世界は
ひろがっていく。


こどもが走れば、
おとなも走る。


平日、
休日、
祭日、
毎日。


変わっていく季節、
変わらない毎日。


毎日という宝物を、
今日もあける。


世界は
見つけられるのを
待っている。




うーん。
いいですね。
日々、生活しているといろいろなことがありますが
日々のディテールを大事にしていきたいな
と思いました。

2012年1月22日日曜日

果しなき流れの果に

小松左京『果しなき流れの果に』
という小説を読みました。



たまたま何かのきっかけでこのページにたどり着き
たまたまその日に寄った中古書店で出会い購入しました。
小松左京を読む 東浩紀さんが選ぶ本


章が終わるごとに時空を飛び越えていたりして
ややパニックになりましたがすごく引き込まれる世界でした。

また人間の進化だったり、上部構造というか上位概念
そういった発想がすごく面白いと思いました。

とくにSFマニアではないので分からないのですが
1965年の時点でもうすでにここまで書かれていたということに驚きました。
僕が今まで読んだり観たりして驚いてきたSF作品は一体なんだったんだ
と思ってしまいます。
(それはそれでそれぞれ魅力はあるとは思ってますよもちろん)

SF作品では
時間を飛び越える
ということはよくあると思うのですが
この作品では
時という概念すら超えた世界も描いています。
「時間の立体座標」という概念がでてきた時には理解できず脳が沸騰しそうでした。

一次元的な時間の解釈がいわゆる時の流れ(これは分かります
二次元的な時間の解釈がパラレルワールド(これもなんとか分かります
そして三次元的な時間の解釈。(???

どういうことなのでしょうか?


以前、伊藤計劃『ハーモニー』を読んだ時にもちらっと考えましたが
人間はいずれ「個を失う」というのはSFの定番なのでしょうか。
(ちなみに僕がこの考え方に出会ったのは『攻殻機動隊』だと思います)
「肉体の消失」もしくは「個の消失」
この作品ではどちらも存在し、そして対立構造ではありませんでした。


●以下まとまってない独り言メモ

 果たして個が薄くなった社会では誰が世界を認識するのでしょう?
 認識ってやはり個がするものだと思います。
 ゆえにひとりひとりに世界がある。
 しかし個がなかったら限りなく客観となります。
 でもそれって認識する必要なくてただそこに世界があるだけ
 それってつまりはないのと同じでは?

●メモ終了



小松左京氏の作品を今回初めて読みました。
非常に魅力を感じたので他の作品もこれから読んでみる予定です。
しかしながらどうして亡くなってからその方の魅力に気がついたりするんでしょう。
非常にもったいない。

2012年1月8日日曜日

『東のエデン』を振り返って

一昨日、昨日とニコニコ生放送でアニメ『東のエデン』
が放送されていました。
作品は当時ほぼリアルタイムで観ていたため
ニコ生では観なかったのですが
あらためておもしろい作品だったな
と思ったので考えを書き出してみることにしました。



作品自体というか
ストーリー構成自体にはやや不満に思うところもあるのですが
(特にラストを映画二本にするっていう方法はどうかと思います)
ただこの作品は
その時代にその世代の主人公たちがこうした行動を起こした
という事実を
作品としてそのタイミングで作ったことにすごく意義がある思っています。
(指示語ばかりですみません)

僕は彼ら主人公たちと同じいわゆる「ゆとり世代」
案の定就職氷河期と直面しています(僕の場合は自己責任ですが)

神山監督もどこかで言っていましたが
「今の若い人たちは昔の若い世代よりも存在感を示すことができない」
「何か一矢報いるような方法を示したかった」



2012年の新成人は122万人・過去最少値

例えば人数からもそうです。
民主主義社会では数は力です。
僕らの世代は上の世代に絶対に勝つことはできない。
歳をとった人間たちが権力や富を持つというのは必然的なことです。
しかしながら今の若い世代は
上の世代が作った様々な意味の負債までも背負いこむことになっている。
僕らの世代までもが先送りにすることは不可能だと思われます。
「先に可能性・富を食いつぶされた」
みたいなことを思っている人間も少なくないはず。
(「甘ったれんなゆとり!」にもまた共感することも多いですけども)

そこでこの主人公たちが
自分たちで「新たな価値」を生み出し
大人たちにある意味で一矢報いようとするのですが…

そこの部分にはすごく感化されましたし
どこか「俺も一矢報いてやりたい」
と思わされたのでした。

さらにこの作品の面白いところは
「上の世代ふざけんなー!」
「あがりを決め込んだオッサンたちに蹴りをいれろー!」
だけではなく
上の世代の人間の主張がキチンと盛り込まれています。

終盤のMr.Outsideのセリフ

「私たちの世代だって右も左も分からない中でがむしゃらにがんばってきた。
しかし世界は変わった。
今になってそれが間違いだと言うのは酷ではないか」


というようなことを言います。
これもまたひとつの事実であると思うのです。
誰もこういった世の中にしたいと思ってきたわけではありません。

きっとこの作品を作ってる時
監督含めスタッフの方々は日本はどうすればいいのか本気で考えたはず。
そして視聴者もこのフィクションを通して
どうすればいいんだろう
と本気で世の中を考えたはずです。
そういった意味で『東のエデン』は素晴らしいと思っている次第です。


~~~~以下しばらく蛇足~~~~

ただ少しひねくれた考え方すれば
この作品を作ったのが
神山監督をはじめとしたおじさん世代
(本格的に失礼ですね。ごめんなさい!大好きなんですよ本当は!)
そして放送させたのはテレビという旧メディア
だということ
多分世間からみたらすごく若い世代だと思うのですが
僕らの世代からすると上の世代であることは事実です。
そしてテレビというのは僕らにとってはもう古いメディア。
ある意味上の世代に「お膳立て」をしてもらったような印象があります。

ここまで望むのはとんでもない贅沢かもしれませんが
この作品自体が僕らの世代によって作られ
現実にある意味で「大人」たちに一矢報いる存在であったなら
めちゃめちゃ面白い現象だったんじゃないかな
と空想してしまいます。


ただ僕らの世代にこの作品は作れなかったと思います
上記のMr.Outsideの話もそうですし
作品で描かれる「大人」と「子ども」
の間の世代である神山監督らだったからこそ作れた作品なのではないでしょうか。

なんだか何を言ってるかわからなくなってしまいました笑。

~~~~蛇足終了~~~~




日本の未来は「明るい」20%以下 マクロミル『2012年新成人に関する意識調査』で

「自分たちの世代が日本を変えてゆきたいと思うか」という質問では、「そう思う(25.2%)」「ややそう思う(51.4%)」を合わせて76.6%に上り、昨年の同調査と比較すると8ポイント上昇しています。

上記のニュースにあるように
日本の未来は明るくない
と考えつつも
自分たちで変えていきたい
と考えている若い人々
「迂闊な月曜日」ではなく「東日本大震災」を経験した上でこう考える彼らひとりひとりに100億円を配ることは不可能でも
何かしらの力を与えられる社会であって欲しいと思います。

2012年1月3日火曜日

2011年 観た映画

『ビン・ラディンを探せ』
『クローバーフィールド』
『アメリカン・グラフィティ』
『トーク・トゥ・ハー』
『ウォール街』
『PATLABOR THE MOVIE』
『PATLABOR 2 THE MOVIE』
『人狼』
『告白』
『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』

『ライフ・イズ・ビューティフル』
『スラムドッグ・ミリオネア』
『バタフライ・エフェクト』
『レスラー』
『荒野の1ドル銀貨』
『攻殻機動隊S.A.C Solid State Society 3D』
『エレファント・マン』
『ミッドナイトエクスプレス』
『その男、凶棒に突き』
『亀虫』

『バーディ』
『ガタカ』
『リベリオン』
『未来世紀ブラジル』
『グッドフェローズ』
『かいじゅうたちのいるところ』
『第9地区』
『鉄男』
『ロジャー&ミー』
『Love Letter』

『Kick Ass』
『星を追う子ども』
『ロスト・イン・トランスレーション』
『老人Z』
『アヴァロン』
『MEMORIES』
『父親たちの星条旗』
『硫黄島からの手紙』
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』
『借りぐらしのアリエッティ』

『ノッキンオン・ヘブンズドア』
『時をかける少女』
『ワンダフルライフ』
『REDLINE』
『カプリコンⅠ』
『精神』
『ノウイング』
『フルメタル・ジャケット』
『ソーシャル・ネットワーク』
『ゆれる』

『ひまわり』
『コクリコ坂から』
『キャピタリズム~マネーは踊る~』
『ラースと、その彼女』
『2001年宇宙の旅』
『マルドゥック・スクランブル 圧縮』
『落下の王国』
『ファイト・クラブ』
『独裁者』
『バベル』

『イージーライダー』
『野獣死すべし』
『BLOOD THE LAST VAMPIRE』
『スチームボーイ』
『人間の証明』
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』
『マインド・ゲーム』
『Genius Party』
『幸せのちから』
『劇場版けいおん!』

『ブラウン・バニー』
『セブン』
『レクイエム・フォー・ドリーム』
『アジャストメント』
『ブラック・スワン』
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
『都会のアリス』
『ぐるりのこと。』
『シャッターアイランド』
『Genius Party Beyond』