2011年7月12日火曜日

未来のイヴ



『未来のイヴ』という小説を読みました。

以前から探していたのですが、なかなか古い本なので本屋で入手できず
密林の奥地から届けていただこうと思いましたが
大学の他キャンパスに所蔵されていたため取り寄せました。

読もうと思ったきっかけは
押井守監督作品
『イノセンス』
に大きな影響を与えたと知ったからです。

イノセンス

読んだ感想ですが
まず、旧字体で書かれていたため非常に読みづらかったです。
これは単純に私の教養の問題。
いやん。

イノセンスに大きな影響を与えた
とありましたが
私にはどの辺が影響を与えたのかイマイチ分かりませんでした。
唯一の共通点といえば
やたらと引用をする
という点でしょうか。
(あと分かりにくいという点でしょうか。なんつって)

むしろ
情報生命体
といいますか
物質から離れた生命といいますか
生命は肉体ではなくもっと遍く存在しているような描き方をしていて
「生命とは何か」
を問いかけている点では
むしろ攻殻機動隊の原作(士郎正宗氏の漫画)に大きな影響を与えているのではと感じました。
イノセンスは「生命とは何か」よりも「なぜ人間は人形を作るのか」
を問いかけた作品だと僕は感じています。

『未来のイヴ』が最初に
アンドロイド
(文中では「人造人間」という文字に「アンドロイード」というふりがなで表記)
という名称を初めて使った小説であるようです。
すごいですね。
それがまさかスマートフォンのOSの名前になるとは。
きっとヴィリエ・ド・リラダン氏もびっくりでしょう。


文章が難しいのもあって
理解できないところも多々あったように感じます。
ほとんどが会話文で成り立っていて
同じような論旨のセリフを繰り返すことも多く
読むのに非常に時間がかかりました。

もうすこし
こういうSFといいますか
身体とか生命について描かれた作品に触れてから
もう一度読んでみたい
いや、でも読むの大変だったらもう二度と読みたくない
というアンビバレンスな気持ちです。


押井守氏が一体どの辺に影響を受けたのかもうちょっと調べてみたいです。





追記:
『イノセンス』で暴走した少女型のアンドロイド→ハダリ
『未来のイヴ』に出てくるアンドロイド→アダリー
これは確実に引用だと思います。

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