2011年10月9日日曜日

笑い男

J.D.サリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』
という小説を読みました。



この『ナイン・ストーリーズ』は
9つの短編からなる小説で
その中のひとつに『笑い男』
というお話があります。

『攻殻機動隊S.A.C』のファンとしては
読まないわけにはいかないだろう
と思い手にとった次第です。






残念ながら
『攻殻機動隊S.A.C』の中での笑い男と
この『笑い男』に共通点は見つけられませんでした。


『攻殻機動隊S.A.C』には
サリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』
の引用やモチーフが多く散見されます。

I thought what I'd do was, I'd pretend I was one of those deaf-mutes
(僕は耳と目を閉じ口をつぐんだ人間になろうと考えた)

You know what I'd like to be? I mean if I had my goddam choice, I'd just be the catcher in the rye and all.
(僕が何になりたいか知ってるよね? 僕の馬鹿げた選択は、ただライ麦畑で[子供達を]捕まえる人になりたい、それだけなんだ)

などの引用。

『秘密の金魚』の話

そして笑い男=アオイの被っていた赤いハンチング

などなど。


そういうこともあって
そして『笑い男』のなかにも何か発見があるかなあ
S.A.Cの笑い男=アオイの性格や行動と共通点があるかなあ
などと思っていたのですがそれは考え過ぎでした。

引用したのは
あくまで『笑い男』
というタイトルのみなのでしょうか。

ただ『攻殻機動隊S.A.C』の第10話『密林航路にうってつけの日』は
『ナイン・ストーリーズ』冒頭のお話『バナナフィッシュにうってつけの日』
をもじったものだと思います。
たぶん。

なんにせよ小説自体は不思議な感じがして楽しめました。
またしばらく経ったらライ麦とともに読みなおしてみようと思います。





0 件のコメント:

コメントを投稿