2010年12月12日日曜日

一九八四年

ジョージ・オーウェルの
『一九八四年』
という小説を読みました。
原題は『1984』



メディア論という授業の中で

『1984』
『ニューロマンサー』

これは情報社会を描いた2つの重要な作品だ
情報社会を描いたこれ以降の作品は
ほぼ全てこの2つのどちらかのタイプに分けることができる(キリッ

と先生がおっしゃっていたので読んでみた次第です。

私はアタマがよろしくないので
昔から外国文学が苦手です。
原文を読んでるわけではないのに
なかなか言葉がアタマに入ってこないのです。
また登場人物の名前が覚えられない
人物や情景が想像できない
という理由もあります。
いやはやお恥ずかしい。

苦手なので無理せず楽しんで読もうと思い
ゆっくりと一ヶ月ほどかけて読みました。


結果からいうとこの作品はとても楽しめました。

オチがどうとか
表現がどうとか
そういう文学的なことはよく分かりませんが
この作品で描かれている情報社会
(書いてる当時はそんな意識すらもなかったのかもしれませんが)
がとてもおもしろく
妙なリアリティがありました。

『1984』
が書かれたのは1948年(ややこしいですね)※出版は1949年
その当時に想像した未来である1984年を描いた作品です。

世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシア3つ超大国に分かれ
「ビッグ・ブラザー」率いる党によって運営される全体主義国家オセアニアが舞台となっています。

政府によって検閲、監視される恐怖の描き方などから
冷戦中に書かれたというのが色濃く反映されているように感じました。
ただこの作品がいわゆる名作として評価されているのは
ただの反全体主義、反共産主義を訴えているだけではないからだ
ということだと思います。

ラジオ、電話、テレビといった情報機器が登場し始めた1949年に
ジョージオーウェルが
「情報技術の進歩によってどんな社会がやってくるのか…」
と空想を巡らせ考えた未来はこういう社会だったのか
と考えるとなんだか不思議な気分になりました。

今は2010年
インターネットも遍く普及して
iPhone使ってどこでもネットにアクセスしています。
このブログだってアナログとしての文章はどこにもなく
ただ0と1で配列された情報がネット上に存在しているのです。
なんだか不思議ですね。

ちなみに少し前に話題となった
村上春樹の『1Q84』
もこの作品の影響を受けているそうです。
早めに読みたいですが文庫化しないかな。
まだしないよな。

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